水虫とは

水虫は白癬菌(はくせんきん)というカビの一種が皮膚に寄生することによって発症します。発症することで皮膚がただれた状態になったり、激しいかゆみに襲われることになります。夏場になると症状が悪化するのはこの白癬菌が高温多湿の環境を好むからです。診察の際には角質層を採取した上で顕微鏡で検査します。また発症する場所によって足水虫、爪水虫、手水虫、インキンタムシなどの種類があります。
この白癬菌が皮膚の角質内部へと侵食し、定住することによって発症します。しかも侵食のスピードが非常に速いため自然で治すことはほぼ不可能となっています。現在でも皮膚科の外来患者の約10%が水虫の症状と言われており、その数の多さが知られています。
また古くから軽視されがちな病気としても有名です。健康に重大な影響をもたらすわけではなく、また症状が軽い場合は日常生活にも支障をきたすことが少ないことから、真剣な治療に取り組まないまま生活を送る人も多いようです。市販の水虫薬を使用するだけというケースも。しかし、水虫は治療が非常に厄介な病気で、完治するまでにはかなりの時間がかかります。治療の途中で脱落してしまう人も多いようです。水虫は早期発見・治療が重要なポイントとなるだけに、甘く見ずに気になったらすぐに医師の診察を受けるようにしたいものです。
水虫の治療方法
水虫は治療に時間がかかる病気です。しかし決して治らないわけではありません。
水虫の治療でもっとも厄介なのが恥ずかしさになかなか治療を受けようとしないことです。とくに女性は医師の治療を受けることに抵抗を感じてしまい、治療が遅れてしまうことが多いようです。また、感染力が強いため、家族など他の人に移してしまうという問題点もあります。
医療機関での治療ではおもに塗り薬か飲み薬が処方されます。塗り薬はドラッグストアなどでも入手できるものがありますが、飲み薬は医師の処方でのみ使用が可能です。爪水虫など治療が厄介な症状などによく利用されます。塗り薬には軟膏やクリーム、液体、エアゾールなどさまざまなタイプがあります。当然、医師によって処方される塗り薬の方が効果が期待できます。
また、飲み薬では毎日服用する方法と、一定期間毎日飲んだ後、一定期間服用をやめるという周期を繰り返して治療を目指すパルス療法という治療方法もあります。
治療のポイントとなるのは一定期間続けること。薬の効果が現れてかゆみが収まったからといって止めてしまってはいけません。白癬菌が角質の奥に残っていることが多く、再発の恐れがあるからです。新陳代謝で肌が新しく入れ替わる1ヵ月程度くらいまでは根気よく治療を続ける必要があります。
自然治癒が望めない水虫。それだけに早めの対処が求められます。恥ずかしいという思いはどうしてもつきまとうものですが、ためらわずに医師の診察を受けるようにしたいものです。
水虫の予防
一度なってしまうと治療に時間がかかる水虫。予防するためには白癬菌が繁殖しないような環境作りが重要になってきます。
まず清潔な環境。白癬菌は24時間以内に洗い流すと皮膚に侵食することはないと言われています。ですから毎日入浴して体を清潔な状態にしておけば感染することはありません。
それから通気性。水虫予防にもっとも重要な意味を持つといわれています。夏場に症状が悪化するように、白癬菌は高温多湿を好みます。通気性の悪い蒸れた環境が水虫をもたらしてしまうことが多いのです。昔からサラリーマンに水虫が多いと言われていたのは1日中靴下と靴を履いた状態でいることで水虫になりやすい環境にあるからです。水虫対策ではなるべく足を乾燥させた状態におくことが大事になります。裸足で過ごす時間を増やす、サンダルや五本足ソックスなどを活用するといった対策が効果的です。女性の水虫患者が増えているといわれているのはブーツのような蒸れやすい靴を履く機会が多くなっているのが原因とされています。
また、糖尿病患者や免疫力が低下している人は水虫にかかりやすいといわれているので注意が必要です。最近では高齢者の水虫患者が増えていると言われており、問題視されています。
もし身近に水虫の人がいる場合にはタオルや足拭きマットの共用を避けるなど接触をなるべく避ける対策も必要になります。
清潔で風通しのいい生活環境が何より水虫予防には必要になります。毎日の生活の中で意識していれば十分に予防できますので、しっかりと行いたいものです。
水虫の種類
水虫とひと口にいってもじつはさまざまな種類があります。
水虫は白癬菌が皮膚の角質に浸透したことによって発症するものです。それはどの種類の水虫にも共通しているのですが、発症する場所によって細かく分類されます。
まずもっとも一般的なのが足水虫。足の裏に白癬菌が寄生した状態のことです。この足水虫と同じくらい多いタイプに指の間に発症する趾間型水虫という種類もあります。激しいかゆみが大きな特徴となっています。
とくに治療が厄介なタイプと言われているのが爪水虫。これは白癬菌が爪の裏に寄生したもので、市販の塗り薬では治療が望めないため、飲み薬を使用した医療機関での治療が不可欠となっています。もっとも進行した状態の水虫でもあり、できるだけ早い治療が求められます。
それから角質増殖型水虫。これはかかと周辺の角質が暑くなり、ガサガサの状態になった状態の水虫です。ひび割れを起こすこともあり、非常に目立ってしまうという難点があります。
患部に水泡ができるタイプを小水泡型水虫といいます。土踏まずなどにできやすく、粘々した液体が水泡に含まれており、かゆみが非常に強いのが特徴です。
これら足にできる水虫のほかに、陰部に白癬菌が寄生するインキンタムシ、体の皮膚に寄生するゼニタムシ、手にできる手水虫、あるいは頭部にできるシラクモといった症状も広い意味での水虫と分類されます。治療方法は基本的に一緒ですが、症状や治療の困難度が異なってくるため、分類が重要になってくるのです。
水虫と白癬菌
水虫の原因が白癬菌という真菌であることは広く知られています。
この白癬菌とはカビの一種で、これが皮膚に浸透、寄生することで水虫の症状が起こります。カビですから、高温多湿を好む傾向にあり靴下や靴、ストッキングやブーツなど蒸れやすい環境にある場合に寄生しやすくなります。一般的には湿度70%、温度15℃を超えると白癬菌の活動が活発化するとも言われています。1日中靴下と靴を履いた状態だと湿度90%を超えることもありますから、いかに水虫にかかりやすい環境になるかがわかります。
侵食した白癬菌は皮膚の角質層に寄生します。そのため完全に死滅させるのは困難で、表面的には治ったと思っても奥にまだ潜んでおり、再発する可能性もあります。それを防ぐためには皮膚が新しく入れ替わる1ヵ月程度までは根気強く治療を続ける必要があります。
新陳代謝で剥がれ落ちた角質に寄生した白癬菌の寿命は数週間と言われていますが、その間に接触を通して他の人に感染してしまう恐れがあります。ですから入浴施設などでは注意が必要になります。また格闘技など皮膚を接触するスポーツによって感染してしまうケースも多いようです。
ただ、白癬菌そのものはそれほど感染力が強いわけではなく、皮膚に付着しても24時間以内に水で洗い流せば寄生することはありません。それだけに清潔で乾燥した環境が水虫対策には重要になってきます。感染の経路を遮断し、寄生を防ぐ。水虫は白癬菌対策が最大のポイントなるのです。